プログラマーとして活躍するためには、ある種の適正が必要です。アルゴリズム作成における理論的思考と、高い効率化が求められます。その結果、無駄のないシンプルなコードを手早く書くことができるのです。作業スピードの早さとデバッグのしやすさが際立つために、プログラマーとしては極めて優秀な人材となります。

ただし、職場で求められるのは、技術者としての能力だけではありません。チーム全体に配慮できるコミュニケーション能力や、プロジェクトそのものに対しての管理能力も必要です。開発業務というものは、チームで行う共同作業であるために他のチームメンバーとのコミュニケーションは欠かせません。一方で、プログラマーというものは、往々にして自分のスキルアップにしか興味を持たないものです。そのために、プロジェクトを率いる優秀なリーダーが育ちにくいのが現状です。

そこでIT企業では、適性を持つ人材の他に異業種からビジネススキルを備えた人材を確保する動きが出てきています。プログラマーとしては未経験であっても、管理職やマネージャーとして転向できる人を求めているのです。そのために、適性が高いとされるプログラマーも、将来のキャリアプランを考える必要性に迫られています。経験を積んだプログラマーはいずれ現場から離れて、管理職への道を求められることになるからです。その時のライバルが増えるという意味で、危機感を感じているのです。そこで独立してフリーランスを始めたり、システムエンジニアとしてキャリアアップをしたりなど、仕事に関して悩んでいるプログラマーが増えています。